長野オリンピック冬季競技大会(読み)ながのオリンピックとうききょうぎたいかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

長野オリンピック冬季競技大会
ながのオリンピックとうききょうぎたいかい

長野県長野市を中心に開催された,第18回オリンピック冬季競技大会。1998年2月7日から 22日まで行なわれ,72の国と地域から 2100人以上の選手が参加した。1972年の札幌オリンピック冬季競技大会以来,アジアでは 2度目の冬季オリンピックとなった。7競技 68種目が実施され,開閉会式は長野市の南長野運動公園で行なわれた。新種目としてカーリングスノーボードが採用された。男子スノーボードの金メダリスト,カナダのロス・レバグリアティのマリファナ吸引が発覚したが,国際オリンピック委員会 IOC国際スキー連盟 FISのドーピング規定が異なっていたため,失格にはならなかった。女子フィギュアスケートではアメリカ合衆国の 15歳タラ・リピンスキーが優勝し,最年少金メダリストとなった。スピードスケートは男子のジャンニ・ロメ,女子のマリアンヌ・ティメルが率いるオランダチームが金メダル 5個,銀メダル 4個,銅メダル 2個と大活躍した。男子アルペンスキーのオーストリア代表ヘルマン・マイアー滑降で大転倒し病院に運ばれたが,数日後に復帰してスーパー大回転大回転で金メダルを獲得した。男子ノルディックスキーではノルウェーのビョルン・ダーリが金メダル 2個,銀メダル 1個を獲得し,生涯獲得メダルを金 8個,銀 4個とした。リュージュではドイツのゲオルク・ハックルが 3大会連続の金メダルに輝いた。開催国日本は男子 100人,女子 66人の選手団を編成した。船木和喜ジャンプラージヒルで,清水宏保がスピードスケート男子 500mで優勝した。またフリースタイルスキー女子モーグルの里谷多英が冬季大会では日本人女子初の金メダルを獲得。さらにジャンプ団体(船木和喜,原田雅彦岡部孝信,斉藤浩哉),ショートトラックスピードスケート男子 500mの西谷岳文が金メダルを獲得するなど,日本選手はかつてない活躍をみせた。

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