長門印籠(読み)ナガトインロウ

デジタル大辞泉 「長門印籠」の意味・読み・例文・類語

ながと‐いんろう【長門印籠】

《秋月長門守の屋敷から作り出されたところから》牛・馬の皮に黒漆を塗って作った印籠。薬を保存するのに適した。
1が蓋と身とがぴったり合うところから》二人の仲がしっくりいくことのたとえ。
「まあ二、三年して顔も直し脇詰めたらしっくりの―」〈浄・鑓の権三

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精選版 日本国語大辞典 「長門印籠」の意味・読み・例文・類語

ながと‐いんろう【長門印籠】

〘名〙
① 牛または馬の撓革(いためがわ)で作った黒漆塗りの細長い印籠。秋月長門守の屋敷で作られたところからの名。薬入れに用いた。
浮世草子好色万金丹(1694)叙「医者どのの長門印籠(ナガトインロウ)
② (①の蓋と身がしっくり合うところから) 二人の間がぴったりあうこと、似合いの夫婦仲であることのたとえ。
歌謡・松の落葉(1710)五・わすれがたき「君としめよてぬる手枕は、長門印籠(ナガトインロ)ぢゃなけれども、ぐわいがよかろと」

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