20世紀日本人名事典 「関口存男」の解説
関口 存男
セキグチ ツギオ
大正・昭和期のドイツ語学者
- 生年
- 明治27(1894)年11月21日
- 没年
- 昭和33(1958)年7月25日
- 出生地
- 兵庫県姫路市
- 学歴〔年〕
- 陸士(第27期)〔大正2年〕卒,上智大学哲学科〔大正8年〕卒
- 経歴
- 陸軍士官学校を卒業、歩兵少尉となるが病のために休職。大正5年上智大学哲学科に入学、同時にアテネフランセでフランス語を学ぶ。大正11年法政大学講師、昭和8年文学部教授、18年退職。26〜31年慶応義塾大学講師。昭和6年「初級ドイツ語」誌を創刊、7年「新ドイツ語文法教程」を刊行し、ドイツ語教授法に新風をおこした。主な著書に「独作文教程」「接続法の詳細」などがあり、死後「冠詞―意味形態的背景より見たるドイツ語冠詞の研究」(全3巻)が出版された。一方翻訳者としても優れており、グリンメルスハウゼン、ゲーテ、シラーなどの作品の名訳を残した。若い頃は新劇にも関係し、踏路社の「幽霊」を演出したり、戯曲を書いたりした。ドイツ語の他、フランス語、ラテン語、サンスクリット語なども能くした。またNHKラジオ・ドイツ語講座の担当者としても知られた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報