デジタル大辞泉 「闇闇」の意味・読み・例文・類語 やみ‐やみ【闇闇】 [副]1 何もできないさま。みすみす。むざむざ。「是で―死んで了うのは、余り無念とは思うけど」〈紅葉・金色夜叉〉2 正気や分別を失ってわからなくなるさま。わけもわからず。「―となりて大将軍とし組んで落つるをも知らざりけり」〈延慶本平家・三本〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「闇闇」の意味・読み・例文・類語 やみ‐やみ【闇闇】 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )① 暗くてはっきりしないさまを表わす語。[初出の実例]「ぢゃうやのやみやみと、眼もくらみ、心もみだるる、修羅道のくるしみ」(出典:車屋本謡曲・箙(1478頃))② 正気や分別を失って物事の理非がわからなくなるさまを表わす語。わけもわからず。[初出の実例]「あなたこなたの旗指も討たれにけり、やみやみとなりて、大将軍とし組んで落つるをも知ざりけり」(出典:延慶本平家(1309‐10)三本)③ 先を見とおす思慮に欠けるさまを表わす語。安易に。無ぞうさに。転じて、むざむざと。[初出の実例]「人の身には一期の終りをもて一大事とせり、それをやみやみと殺し奉らん事、情なく侍り」(出典:保元物語(1220頃か)中) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例