陳内村（読み）じんないむら

日本歴史地名大系

陳内村
じんないむら

• 熊本県：水俣市
• 陳内村

[現在地名]水俣市陣内（じんない）・陣内一―二丁目・幸（さいわい）町・天神（てんじん）町一―二丁目・牧（まき）ノ内（うち）・古城（こじよう）一―三丁目・わらび野（の）・ひばりヶ丘（おか）・長野（ながの）町

水俣川が八代海に注ぐ河口近くの北岸に位置し、北に田平（たびら）村・蕨野（わらびの）村、東に長野村、水俣川を隔てた南に南福寺（なんぷくじ）村・江添（えぞえ）村があり、西には水俣川・湯出（ゆのつる）川の河口の三角洲に発達した浜（はま）村がある。村域北部の台地から縄文―弥生時代の遺物が採取され、北園（きたぞの）には黒髪式土器を出土する北園貝塚がある。北園・上野（うえんの）の破壊された古墳からは直刀・鉄鏃・などが出土した。

陳内村
じんないむら

• 熊本県：下益城郡
• 城南町
• 陳内村

[現在地名]城南町陳内

舞（まい）ノ原（ばら）台地の南端に集落が散在的に形成され、その下を浜戸（はまど）川が流れる。北は沈目（しずめ）村および上益城郡府領（ふりよう）村（現甲佐町）と境し、錦郷（にしきご）川（錦川）が北部地域を貫流して浜戸川へと注ぐ。南は鰐瀬（わにぜ）村、西は浜戸川を挟んで塚原（つかわら）村と接する。鰐瀬との境界字城尾（じようのお）の標高三〇メートルの台地に陳内城跡がある。「国誌」に「鎮西八郎為朝ノ居城ニテ此所ヨリ木原ノ城ニ移レリト云伝フ」とあるが根拠はなく、古代末から中世初期にかけて活躍した益城郡司肥宿禰の砦であるとの説もある。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」