日本歴史地名大系 「陽夫多神社」の解説 陽夫多神社やぶたじんじや 三重県:阿山郡阿山町馬場村陽夫多神社[現在地名]阿山町馬場河合(かわい)川の西、馬場崎(ばばさき)に鎮座。藪田(やぶた)神社とも書く。祭神高松神・須佐之男命ほか。延喜式内社、旧郷社。「三代実録」の貞観三年(八六一)四月一〇日の条に「授伊賀国正六位上高蔵神・阿波神・高松神・宇奈根神並従五位下」とある高松神は当社。高松神とはいかなる神か不詳であるが、当社の裏山に宮山(みややま)古墳三基があり、当社の御旅所には巨石の蓋石に覆われた石室が存するなど、当社は当地方開発の祖先を祀ったものと考えられる。「宗国史」「三国地志」は藪田社、牛頭(ごず)・八王子二座、馬場・河合・馬田(ばた)・田中(たなか)・千貝(せがい)五ヵ村の惣社とある。文明五年(一四七三)五月、一条兼良は美濃紀行の帰途、伊賀を経由、「ふち河の記」に、<資料は省略されています>と詠んでいる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by