雁股(読み)カリマタ

デジタル大辞泉 「雁股」の意味・読み・例文・類語

かり‐また【×雁股】

やじりの一。先が二またに分かれ、内側に刃をつけたもの。飛ぶ鳥や走っている獣の足を射切るのに用いる。また、それをつけた矢。
[類語]矢先矢の根石鏃

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精選版 日本国語大辞典 「雁股」の意味・読み・例文・類語

かり‐また【雁股】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (やじり)一種。鏃の先端を二股にし、その内側に刃をつけたもの。飛ぶ鳥や走っている獣の足を射切るのに用いる。
    1. 雁股<b>①</b>〈武用弁略〉
      雁股〈武用弁略〉
    2. [初出の実例]「かりまた如何。鴈俣也。かりのとびたる称にて、さきのひろごれる故になづくる歟」(出典:名語記(1275))
  3. をつけた矢。かぶら矢のなりかぶらにつけるが、ふつうの矢につけるものもある。羽は旋回して飛ばないように四立てとする。主として狩猟用。雁股箆(かりまたがら)雁股矢
    1. [初出の実例]「箭を放つ、鹿の右の腹より彼方に鷹胯(かりまた)を射通しつ」(出典今昔物語集(1120頃か)一九)
    2. 「かりまたをひっくはへ、ねらひすましてはなちければ」(出典:浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)五)

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