雨安居(読み)うあんご

精選版 日本国語大辞典 「雨安居」の意味・読み・例文・類語

う‐あんご【雨安居】

  1. 〘 名詞 〙 僧侶が陰暦四月一六日から九〇日間、一室にこもって修行すること。もとは古代インドの制度で、夏の雨季の間、外出の困難を避けるため、僧侶を一室に集め、修行に専念させたことに始まる。夏安居(げあんご)夏行(げぎょう)。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「釈迦の弟子目蓮が雨安居の期満る日」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉七月暦)
    2. [その他の文献]〔大唐西域記‐二〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雨安居」の意味・わかりやすい解説

雨安居
うあんご

安居」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の雨安居の言及

【安居】より

…インドの僧伽で雨季の間,行脚托鉢をやめて寺院(阿蘭若(あらんにや))の中で座禅修学するのを,安居または雨安居(うあんご),夏安居(げあんご)といった。これは仏教が伝播した国々でも,雨季の有無にかかわらずおこなわれ,多くは4月15日から7月15日までの90日であった。…

【雲水】より

…掛搭式を経た雲水は,単(たん)(修行者の座る座席)が決められ,清規(しんぎ)(規則)に従って僧堂生活がはじまる。1年を雨安居(うあんご)(夏安居)と雪安居(冬安居)の2期に分け,その間月に1回程度接心(せつしん)(摂心。一定期間ひたすら座禅をすること)が設けられ,また12月1日から8日朝までは臘八接心(ろうはつせつしん)と称し,昼夜を通して座禅する。…

【東南アジア】より

…寒暖の変化に乏しい熱帯では,季節のめりはりもまた宗教によってつけられる。タイの人々は雨安居(うあんご)入りの儀式によって雨季の到来を感じ,カチナの祭りによって雨季明けを知る。フィリピンの5月のフィエスタには,全国各地で守護聖人像を先頭に行列がくりひろげられ,国中が沸きかえり,遠来の親族や友人を囲んで,あちこちで旧交を温める光景がみられる。…

※「雨安居」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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