家庭医学館 の解説
でんかせいひんのでんじはとけんこうしょうがい【電化製品の電磁波と健康障害】
1992年には、スウェーデンのカロリンスカ研究所のフェイクティングとアールボムが、『高圧送電線近くの住民50万人への調査結果で、1ミリガウス以下の電磁波の地域に住む子どもと比較すると、2ミリガウス以上の地域に住む子どもは2.7倍、3ミリガウス以上の地域に住む子どもは3.8倍以上も白血病(はっけつびょう)の発生率が高い』と発表しました。
それ以来、高圧送電線のみならず、パソコン、テレビ、電子レンジ、携帯電話などの電流から出る電磁波も、人体に悪影響をおよぼすのではないかと問題になっています。
アメリカでは、電磁波によって、頭痛、めまい、けいれん、不眠、疲労感、うつ状態、記憶力の減退などの症状をおこすことが知られていて、電磁波過敏症(でんじはかびんしょう)と名づけられているそうです。
そのほか、脳腫瘍(のうしゅよう)、白内障(はくないしょう)、不妊、流産、異常出産と電磁波との関係もとりざたされています。
しかし、確たる証拠はまだ見つかっていません。
電磁波が人体に与える影響の研究は、やっと緒(しょ)についたばかりで、現時点では、まだ、なんともいえないのです。