青柳種信(読み)あおやぎ・たねのぶ

朝日日本歴史人物事典 「青柳種信」の解説

青柳種信

没年天保6.12.17(1836.2.3)
生年明和3.2.20(1766.3.30)
江戸後期国学者福岡藩士。福岡藩足軽青柳勝種の次男。初名種麿,通称勝次。柳園と号す。13歳で父の跡を継ぐ。天明年間(1781~88),江戸に祗役漢学を修め,寛政1(1789)年,再び江戸祗役の途中,松坂に立ち寄り本居宣長に入門,江戸でも狛諸成,加藤千蔭をはじめ多く国学者と交わり学識を深め,同3年以後,内山真竜にも主に書簡を通じて教えを受けている。江戸諸家に借りた百余巻の古書謄写が海路輸送中転覆し,これを再び謄写し直したというエピソードがある。文化9(1812)年,伊能忠敬筑前測量に同行し,その縁で『宗像宮略記』『後漢金印略考』を忠敬に献上している。他に『筑前国続風土記拾遺』『防人日記』『屠児考』などの著作がある。

(飯倉洋一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「青柳種信」の解説

青柳種信 あおやぎ-たねのぶ

1766-1836* 江戸時代後期の国学者。
明和3年2月20日生まれ。筑前(ちくぜん)福岡藩士。加藤千蔭(ちかげ),本居宣長(もとおり-のりなが)らにまなぶ。文化9年伊能忠敬(ただたか)の筑前測量を補佐し,その求めに応じて「宗像宮(むなかたぐう)略記」「後漢金印略考」をかいた。天保(てんぽう)6年12月6日死去。一説に17日ともいう。70歳。初名は種麿。通称は勝次など。号は柳園。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「青柳種信」の意味・わかりやすい解説

青柳種信
あおやぎたねのぶ

[生]明和3(1766).筑前,福岡
[没]天保6(1835)
江戸時代後期の国学者。福岡藩士。本居宣長に師事す。主著『筑前続風土記拾遺』『宗像宮略記』。

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367日誕生日大事典 「青柳種信」の解説

青柳種信 (あおやぎたねのぶ)

生年月日:1766年2月20日
江戸時代中期;後期の国学者;筑前福岡藩士
1836年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の青柳種信の言及

【三雲遺跡】より

…福岡県糸島郡前原町三雲にある弥生時代から古墳時代前期の遺跡群。糸島平野の南寄りの微高地にあり,1822年(文政5)に甕棺墓から前漢鏡35面をはじめ,ガラス璧(へき),勾玉,管玉,有柄銅剣,銅矛,銅戈などが発見されており,この記録である青柳種信の《柳園古器略考》と共に有名。天明年間(1781‐89)にも近くの井原鑓溝(やりみぞ)から後漢鏡21面や巴形銅器,鉄刀などが発見されている。…

※「青柳種信」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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