青瓷(読み)あおじ

精選版 日本国語大辞典 「青瓷」の意味・読み・例文・類語

あお‐じあを‥【青瓷】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 銅を呈色剤とした緑色の釉(うわぐすり)表面にかけた陶器緑釉陶器
    1. [初出の実例]「檜皮(ひはだ)をばふかで、あをじの濃き薄き、黄ばみたるを、〈略〉ふかせ給へり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上上)
  3. 染色の名。のような色。
    1. [初出の実例]「紅梅二人、桜二人、あをじのかぎりにて、衵(あこめ)濃く薄く、うち目などえならで着せ給へり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)

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世界大百科事典(旧版)内の青瓷の言及

【瓷器】より

…加うるに薬石をもってし,色に光沢あり〉とあって,釉薬を施した陶器を指している。奈良時代の文書には瓷,瓷鉢,瓷油坏などの文字が見えるが,平安時代に入ると,867年(貞観9)の《安祥寺伽藍縁起資財帳》や950年(天暦4)の《仁和寺御室御物目録》に青瓷薫呂,青瓷鉢,白瓷盤などの記載があって,瓷器に青瓷(あおし)と白瓷(しらし)の2種のものがあったことが知られる。青瓷は1117年(永久5)の正倉院文書《綱封蔵見在納物勘検注文》では青子の文字を用いており,アヲシと呼ばれて三彩,緑釉陶器を指している。…

※「青瓷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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