檜皮（読み）ヒワダ

デジタル大辞泉

ひ‐わだ〔‐はだ〕【^×檜^▽皮】

１ 杉・檜ひのきなどの樹皮。屋根に葺ふき、腰壁に用い、また槙皮まいはだとともに火縄の原料とした。
２ 「檜皮葺ひわだぶき」の略。
３ 襲かさねの色目の名。表は黒みがかった蘇芳すおう、裏は縹はなだ色。

ひ‐はだ【^×檜^▽皮】

⇒ひわだ（檜皮）

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ひ‐わだ‥はだ【檜皮】

1. 〘 名詞 〙 ( 「ひはだ」とも )
2. ① 檜(ひのき)・杉・椹(さわら)などの樹皮。屋根に葺き、腰壁に用い、また槇皮(まいはだ)と共に火縄の原料とした。
   1. [初出の実例]「三尺檜皮九百囲」(出典：延喜式（927）三四)
3. ② 「ひわだぶき（檜皮葺）」の略。
   1. [初出の実例]「壱口木屋〈略〉弐口客房〈略〉已上並葺檜皮」(出典：法隆寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年（747）二月一一日)
4. ③ 襲(かさね)の色目の名。諸説あるが、普通には、表は黒みがちの蘇芳(すおう)、裏は縹(はなだ)。四季を通じて中年以上の人が着用するものという。
   1. [初出の実例]「衣色事〈略〉檜皮 表蘇芳、くろみあり。裏花田」(出典：胡曹抄（1480頃）)
5. ④ 「ひわだいろ（檜皮色）」の略。
   1. [初出の実例]「下仕八人、ひはたの唐衣、袿ども着たり」(出典：宇津保物語（970‐999頃）国譲下)

ひ‐はだ【檜皮】

1. 〘 名詞 〙 ⇒ひわだ（檜皮）

出典　精選版 日本国語大辞典