静かな革命(読み)しずかなかくめい(その他表記)Quiet Revolution

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「静かな革命」の意味・わかりやすい解説

静かな革命
しずかなかくめい
Quiet Revolution

1960年ケベック州の自由党による政権獲得運動,および近代化運動をいう。 1950年代の M.デュプレシ国家連合党の州政治腐敗に対抗し言論機関を通じて啓蒙した P.トルドー,R.レベックらが推進役。彼らに呼応した学生,労働者が国家連合党政権を倒した。トルドーによれば,ケベック (フランス系カナダ) が生残ることを求めていた時代は終り,カナダの他の諸州,特にオンタリオとあらゆる意味で対等の立場を得るのが,この運動の目的。こうして政治 (州自治の拡大) ,経済 (公営化) ,教育 (カトリック系学校の公立化) ,文化 (フランス化) の諸分野で改革が推進された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android