(読み)あい

精選版 日本国語大辞典 「鞋」の意味・読み・例文・類語

あい【鞋】

  1. 〘 名詞 〙 わらを編んで作ったはきもの。わらじ。
    1. [初出の実例]「繍線鞋捌両」(出典:正倉院文書‐天平勝宝八年(756)七月二六日・東大寺献物帳)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「鞋」の読み・字形・画数・意味


15画

(異体字)
19画

[字音] アイ・カイ・ケイ
[字訓] くつ・わらじ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は圭(けい)。圭に哇(あ)・街(かい)の声がある。アイは慣用音。〔説文〕三下に作り、「生革の(てい)(革履)なり」(段注本)という。鞋はその俗体の字。短靴の類。李商隠の〔雑纂、悪模様〕に「鞋をけて牀上に臥す」とみえる。

[訓義]
1. くつ、わらじ。
2. 短靴。
3. 系と通じ、車上の紐。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕鞋・ 加波和良久豆(かはわらぐつ)〔字鏡集〕鞋・ ハキモノ・カハシキレ・カハクツ・アサキクツ・クツ

[熟語]
鞋下鞋痕・鞋子鞋袋鞋底・鞋
[下接語]
吟鞋・糸鞋青鞋線鞋・楚鞋・草鞋・竹鞋・鞋・麻鞋・羅鞋

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【くつ(沓∥履)】より

…江田船山古墳(熊本県)からは金銅沓が出土しており,地方豪族が権威の象徴として儀礼の際に足を通したものと思われる。 奈良時代には舃(せきのくつ),履,靴(かのくつ),鞋(かい)等のくつが中国から伝来し,大宝律令にも定められた。黒い漆を塗った烏皮(くりかわ)舃は皇太子や諸臣の礼服(らいふく)用,緑舃は内親王や三位以上の内命婦(ないみようぶ)がはいた。…

※「鞋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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