頭陀寺庄(読み)ずだじのしよう

日本歴史地名大系 「頭陀寺庄」の解説

頭陀寺庄
ずだじのしよう

頭陀寺を中心とする地域に比定される。建久三年(一一九二)と推定される八月二七日の守覚法親王御教書土代(仁和寺文書)に「頭陀寺御庄」とみえ、京都仁和寺より故御室(覚法法親王)遺骨を安置する高野山金剛寿こんごうじゆ(金剛乗院)に割分された。同年惣検校職であった安田義定が年貢を対捍したため、仁和寺は義定を改替させるべく幕府に訴えた。幕府はそれを指示したが実行されなかったため、仁和寺は再度要請している。なお義定は翌年遠江国浅羽あさば(現浅羽町)地頭職を没収され、建久五年には源頼朝に殺されているから(吾妻鏡)、この問題は終結したといえよう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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