日本歴史地名大系 「頭陀寺村」の解説 頭陀寺村ずだじむら 静岡県:浜松市旧長上郡・豊田郡地区頭陀寺村[現在地名]浜松市頭陀寺町参野(さんじの)村の北に位置。北は名切(なぎり)村、西は敷知(ふち)郡馬領家(うまりようけ)村。村名は頭陀寺によるが、「ずだんじ」ともよばれた(植松町所在大正一三年道標)。東海道からは植松(うえまつ)村から南に下る道が最も近く、この分岐点には正徳元年(一七一一)建立の「やくしミち」の道標があった(現在は頭陀寺境内に移転)。中世には頭陀寺庄が成立し、戦国期には頭陀寺城があった。近世には市場(いちば)村とも称したといい(遠江国風土記伝)、安永三年(一七七四)の参野村四十六所大明神(現津毛利神社)の社領出入にあたって、当村の百姓は評定所宛の文書に市場村の村名を用いている(津毛利神社文書)。 頭陀寺村ずだじむら 和歌山県:和歌山市河南地区頭陀寺村[現在地名]和歌山市頭陀寺名草(なくさ)郡に属し、山を挟んで境原(さかいばら)村の東北にある。村内にあった頭陀寺が村名になったと考えられる。慶長検地高目録によると高一〇一石余、小物成四升五合。享保一一年(一七二六)の検地では高一〇三石余、うち新田高八石余(西山東村誌)。山東組に属し、「続風土記」は家数一八、人数七一、社寺として若宮八幡宮、浄土宗西山派西光(さいこう)寺を記し、字大門(だいもん)に頭陀寺跡があることを記す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by