飛団子(読み)とびだんご

精選版 日本国語大辞典 「飛団子」の意味・読み・例文・類語

とび‐だんご【飛団子】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代から明治にかけて、行商人が歌に合わせて餠を搗(つ)いたり、黄粉(きなこ)の中へひねってとばす曲芸をしたりして市中を売り歩いた団子モロコシ、また糯米(もちごめ)などの粉と葛粉(くずこ)とを混ぜて蒸し、それを搗いて小さくちぎり、黄粉をまぶしたもの。はじめ「景勝団子」と称したが、武人の名を売物にするのはよくないとして改称したもの。大阪では「かんかち団子」といった。
    1. [初出の実例]「とんだ事いわねばくはぬ飛(トビ)だんご銭をやれもさかやれさてなあ〈成親〉」(出典狂歌・華紅葉(1729))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android