家庭医学館 「食道異物」の解説
しょくどういぶつ【食道異物】
飲み込んだものは、食道の第1狭窄部(きょうさくぶ)(食道入り口部直下)にひっかかることが多く、物が飲み込めなくなり、よだれをたらします。
胃に落下すれば、ほぼ心配はないのですが、アルカリ電池は、粘膜(ねんまく)を腐蝕(ふしょく)させるので、ただちに取り出す必要があります。
診断 硬貨のようにX線検査で映るものは容易に診断ができます。
映らないものは、造影剤を飲ませ、異物の輪郭を映し出して確認します。
予防 子どもの周囲に危険なものを置かないことです。
もし、子どもが危険なものを口に入れていることに気づいたら、しかったりせずに、口に静かに指を入れ、取り出します。びっくりさせると、逆に飲み込んでしまいます。
お餅(もち)がつかえたときには、救急車も間に合わないので、指を横から入れて、取り除きます。
たばこの誤飲も危険です。たばこ、灰皿のすいさし、各種の洗剤なども子どもの手の届くところには置かないような注意が必要です(「のどに物がつまったとき(気道内異物)の手当」)。