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造影剤 ぞうえいざいcontrast media

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

造影剤
ぞうえいざい
contrast media

骨や臓器内のガスなどは別として,人体内の臓器,組織にはX線の吸収率の差がほとんどない。そこで,人工的に吸収差をつけて臓器の形状,運動状況などを明確にするために,造影剤が用いられる。造影剤にはX線吸収率の大きい陽性造影剤とX線吸収率の小さい陰性造影剤とがある。前者には,人体の構成物質よりも原子番号が大きい 137Ba や 127I の化合物が用いられる。バリウム硫酸バリウム・ゾルとしておもに消化管の検査に,ヨウ素は有機ヨウ素化合物として血管撮影腎盂撮影,脊髄撮影,気管支撮影などに使用される。後者には空気,酸素,一酸化炭素などが含まれ,気脳法,気胸法などの際に用いられる。

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百科事典マイペディアの解説

造影剤【ぞうえいざい】

X線造影剤

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世界大百科事典 第2版の解説

ぞうえいざい【造影剤 contrast medium】

X線造影剤ともいう。X線検査に際し,臓器の内部あるいは周囲に〈X線吸収差の大きくなるような物質〉を与え,目的部位コントラストをつけて診断を容易にする薬剤をいう。 X線検査は,X線の透過作用と人体を構成する組織の吸収差を利用して行われるが,周囲組織とのX線吸収差が少ない臓器等(食道,胃,胆囊,腎臓,血管など)は,X線像として識別しにくい。そのような場合,造影剤が用いられる。造影剤は,X線発見の翌年の1896年にはシュトラウスH.Straussが次硝酸ビスマス(塩基性硝酸ビスマス)などを用いて消化管造影を試み,1904年にはリーダーH.Riederによって胃X線検査の基礎が完成された。

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大辞林 第三版の解説

ぞうえいざい【造影剤】

X 線写真に現れない器官や、現れにくい病変などについて、目的の部位と周辺とのコントラストをつけ、 X 線診断をしやすくするために用いる薬品。硫酸バリウムなど。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

造影剤
ぞうえいざい

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世界大百科事典内の造影剤の言及

【X線検査】より


[単純撮影法]
 人体を構成する物質の種類,密度,厚さ等により,X線の吸収率は異なる。この性質を利用して人体内部の構造をX線フィルム上に濃度の差として表す方法であり,被検者に対する特別な処置,造影剤等を必要としない。通常のX線検査の大部分はこの単純撮影法であり,胸部,腹部,骨部と幅広く用いられている。…

【診断薬】より

…疾病の診断や臓器の機能検査に用いられる医薬品。X線造影剤,一般検査用試薬,血液検査用試薬,生化学的検査用試薬,免疫血清学的検査用試薬,細菌学的検査用剤,機能検査用試薬およびその他の診断薬に分類される。(1)X線造影剤 消化管の造影には硫酸バリウム製剤が用いられ,その他,血管,気管支,胆囊,子宮・卵管,泌尿器,脊髄,脳室などの造影には各種ヨード製剤が多く用いられている。…

※「造影剤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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