香力村(読み)こうりきむら

日本歴史地名大系 「香力村」の解説

香力村
こうりきむら

[現在地名]前原市香力

三坂みさか村の北西に位置し、西はほん村、北はとみ村・有田ありた村。中世怡土いと庄の内。嘉元三年(一三〇五)八月二日の鎮西下知状(大友文書/鎌倉遺文二九)に「志万香力名飯氏弥」とみえ、文永・弘安の役の勲功の賞として弘安九年(一二八六)怡土友永ともなが地頭職拝領した大友頼泰の孫貞親は、正安三年(一三〇一)末頃に名主らが年貢を抑留し公事を対捍していると訴えた。香力名名主飯氏某を含む七人は出廷命令を拒否し、鎮西探題は年貢未納分を納め公事は先規どおり勤仕するよう命じている。文明一〇年(一四七八)岩屋いわや(現太宰府市)在城料として香力八町九反などが郡司島忠経に与えられた(同年一〇月一三日大内政弘下文「正任記」同月一八日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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