馬ヶ岳城跡(読み)うまがたけじようあと

日本歴史地名大系 「馬ヶ岳城跡」の解説

馬ヶ岳城跡
うまがたけじようあと

[現在地名]犀川町花熊、行橋市大谷

犀川町と行橋市の境界にある標高二一六メートルの馬ヶ岳に築かれた山城。馬岳城とも記され、ウマガダケともよぶ。西・東の二つの峰があり、西のいちノ岳に西城(本丸)、東のノ岳(小馬ヶ岳)東城(二の丸)が築かれ、鞍部には腰郭など階段状の削平部や土塁が残る。豊前国中央部の戦略的に重要な位置にあり、室町時代大内氏の豊前支配の拠点とされ重臣が城番を勤めた。戦国期には大友氏との間で攻防戦が繰返された。応永一二年(一四〇五)と推定される一一月一七日の九州探題渋川満頼書状(詫摩文書/大分県史料一二)に「むまのたけ落居」とあり、香春かわら岳、馬ヶ岳に拠点を置いた少弐資頼を渋川満頼および大内盛見が駆逐している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の馬ヶ岳城跡の言及

【犀川[町]】より

…北九州市や田川市への通勤者が多いが,近年工場誘致により地元雇用が増加している。中世の山城馬ヶ岳城跡や神幸祭で知られる生立(おいたつ)八幡神社がある。平成筑豊鉄道線が通じる。…

※「馬ヶ岳城跡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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