骨髄像(読み)こつずいぞう(その他表記)myelogram

改訂新版 世界大百科事典 「骨髄像」の意味・わかりやすい解説

骨髄像 (こつずいぞう)
myelogram

骨髄穿刺(せんし)によって得られた穿刺液について,これに含まれる骨髄中の諸細胞の数や形態を調べた成績の総体をいう。穿刺液をスライドグラスに塗抹し,ギムザ液などで染色した標本顕微鏡検査して各種の細胞の形態学的性状を観察し,赤芽球系,顆粒球系,巨核球-血小板系など各系統ごとに分類・計上してその分布を調べる。ペルオキシダーゼ反応など特殊な染色法による細胞化学的検索も行われる。また,凝固した穿刺液の切片標本からは,組織学的な骨髄の構築をある程度うかがうことができる。正常人では骨髄像はほぼ一定の範囲に保たれているが,種々の病的状態で各細胞の比率に異常が生じ,また細胞の形態や細胞化学的性状にも特有の変化が起こる。したがって,これら骨髄像の変化から病気の診断や病気の推移判定がなされることは少なくなく,とくに骨髄に特徴的な変化を起こす血液疾患その他では,骨髄像はたいへん重要な検査項目である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「骨髄像」の意味・わかりやすい解説

骨髄像
こつずいぞう
myelogram

骨髄穿刺により吸引した骨髄血や組織は塗抹標本および切片標本をつくり,顕微鏡で形態学的検査を行うが,その結果,骨髄を構成している細胞成分や性状を観察した資料を骨髄像という。狭義には白血球系 100に対して他の系の細胞を数えて百分率表にしたものをいう。

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