高分子凝集剤(読み)コウブンシギョウシュウザイ

デジタル大辞泉 「高分子凝集剤」の意味・読み・例文・類語

こうぶんし‐ぎょうしゅうざい〔カウブンシギヨウシフザイ〕【高分子凝集剤】

コロイド溶液で粒子を凝集させ、沈殿を促すための添加物。粒子はフロックとよばれる綿くず状の沈殿物となり、汚水浄化などに利用される。

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化学辞典 第2版 「高分子凝集剤」の解説

高分子凝集剤
コウブンシギョウシュウザイ
polymer coagulant

排水処理におけるコロイド性物質の処理として,粒子の電荷を中和,凝集させる高分子量の薬品類.陰イオン性のものとして,アルギン酸ナトリウムポリアクリル酸ナトリウム酢酸ビニル-マレイン酸共重合物塩,ポリアクリルアミド部分加水分解物塩,陽イオン性として,水溶性アニリン樹脂塩酸塩,ポリチオ尿素塩酸塩,ポリ(ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド),キトサン,ポリエチレンアミン,非イオン性としてデンプン,水溶性尿素樹脂,ポリアクリルアミド,ポリ(オキシエチレン)などがある.コロイド粒子と高分子物質の分子間力が作用し,架橋作用による凝集効果を示す.高分子物質を介しての粒子の接着と考えられる.また,基イオンによる粒子のζ電位の低下にもとづく凝集作用もある.一般に,重合度の高いほうがすぐれた凝集作用を示し,添加量が多すぎると凝集性は低下する.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「高分子凝集剤」の解説

高分子凝集剤

 コロイドや懸濁状態にある微細な粒子を凝集させる機能をもつ高分子化合物

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報