高木敏雄(読み)タカギ トシオ

20世紀日本人名事典 「高木敏雄」の解説

高木 敏雄
タカギ トシオ

明治・大正期の神話学者,童話研究家 東京高師教授



生年
明治9年4月11日(1876年)

没年
大正11(1922)年12月18日

出生地
熊本県菊池郡西寺村(現・菊池市)

学歴〔年〕
東京帝大文科大学独逸文学科〔明治33年〕卒

経歴
第五高等学校教授、東京高師教授を経て、大正11年松山高等学校ドイツ語講師、大阪外国語学校ドイツ語部主任教授を務める。この間2年に柳田國男と共に雑誌「郷土研究」を発刊、翌年手を引くが、のち同誌に発表した論文没後「日本神話伝説の研究」に収められ出版された。また2年東京朝日新聞が全国から募った民間説話から選んで「日本伝説集」を、5年「童話の研究」を刊行した。日本における近代的神話研究草創期の第一人者で、日本神話を世界的視野において考察した。他の著書に「比較神話学」「日本建国神話」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高木敏雄」の意味・わかりやすい解説

高木敏雄
たかぎとしお

[生]1876.5. 熊本
[没]1922.12.18. 大阪
神話学者。 1896年東京大学に入学し,ドイツ文学を専攻して神話学の研究に没頭。 1900年卒業後,12年東京高等師範学校,22年大阪外国語大学の教授をつとめるかたわら,欧米 (特にドイツ) の方法によった神話,伝説研究の体系化を試み,この分野での先駆的業績を残した。『比較神話学』 (1904) ,『日本伝説集』 (13) ,『日本神話伝説の研究』 (25) などの著作がある。 13年には柳田国男と協力して民俗学の専門月刊誌である『郷土研究』を創刊している。

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