知恵蔵 「高木美帆」の解説
高木美帆
兄、姉の影響で5歳の時にスケートを始める。08年には、全日本ジュニア選手権 優勝、世界ジュニア選手権 総合4位などの成績をあげて注目され始める。
09年12月のバンクーバー・オリンピック代表選考会では、1500メートルで1分59秒47の中学新記録をマークして優勝。日本スピードスケート史上最年少でのオリンピック代表に選出されて、一躍、国内での注目が高まった。しかし、バンクーバー・オリンピック本番では、1000メートル35位、1500メートル23位と振るわず、日本チームが銀メダルを獲得したチームパシュートでもメンバーから外れ、目立った成績を残すことができなかった。オリンピック前の初めての海外長期遠征でコンディション調整がうまくいかなかったことが原因の一つとも言われている。
バンクーバー・オリンピックの後は、スケートのブレードにしっかりと重心を乗せ、伸びを意識したフォーム改造に取り組む。12年1月21日、アメリカで開催されたスピードスケートワールドカップ(Bクラス)1000メートルで1分15秒40の世界ジュニア新記録を樹立。同年2月モスクワで開催中のスピードスケート世界選手権(短距離から長距離まで4種目の総合成績で優勝を争う)では、最初の種目500メートルで4位につけている。
(葛西奈津子 フリーランスライター / 2012年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報