高牟礼神社(読み)たかむれじんじや

日本歴史地名大系 「高牟礼神社」の解説

高牟礼神社
たかむれじんじや

[現在地名]えびの市浦

川内せんだい川の河岸段丘南側、下浦したうらの岡の麓にある。祭神は天児屋根命・瓊瓊杵尊・武甕槌命・経津主命・姫大神・太玉命。旧村社。幕末までは高牟礼六社権現社と称した。「三国名勝図会」によれば、真幸まさき院五社の一つで古くは三之宮さんのみや四社大明神といい、創建は天智天皇七年(六六八)、藤原鎌足の勧請と伝える。

寛元三年(一二四五)二月一八日の左近允末吉奉書案(高牟礼文書)によれば「真幸院 高牟礼六所権現」とみえ、大宮司某が管理する祭などの料田ならびに薗(田地計一町九反・薗五ヵ所)について、社殿の火災により往古代々寄進状ならびに証文を紛失したことを鎌倉幕府に報告したところ、改めて安堵された旨が言渡されている。正和三年(一三一四)当時には大宮司行房と僧良清との間で薗や新開、「熊野山御初物」のことなどをめぐる争いがあった(同年六月日「僧良清陳状」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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