高田ユリ(読み)タカダ ユリ

20世紀日本人名事典 「高田ユリ」の解説

高田 ユリ
タカダ ユリ

昭和・平成期の消費者運動家 元・主婦連合会会長。



生年
大正5(1916)年1月2日

没年
平成15(2003)年12月24日

出生地
新潟県佐渡郡相川町

学歴〔年〕
共立女子薬専〔昭和12年〕卒,早稲田大学大学院法学研究科

主な受賞名〔年〕
通産大臣表彰(計量関係功労者)〔昭和40年〕,朝日新聞明るい社会賞〔昭和41年〕,勲三等瑞宝章〔昭和62年〕

経歴
昭和12年共立女子薬学専門学校助手となり、17年助教授。18年新聞記者と結婚。終戦直前、体をこわし退職。その後、亡き夫に勧められ25年主婦連へ。26年消費者センターの先駆け的存在である主婦会館日用品試験室主任となり、専門である衛生化学を生かした商品テストを担当。ジュースの不当表示などを追求した他、41年にはユリア樹脂製の赤ちゃん用食器に熱湯をかけると有害なホルマリンが溶け出すというデータを発表、国がプラスチック製品の安全・衛生基準を見直す端緒を作った。33年副会長、平成元年奥むめお初代会長を後継として2代目会長に就任。この間、国民生活審・中央公害対策審・電機事業審の各委員を歴任。また消費者教育必要性を訴え、学校現場で根づかせようと東京中野区全国で初めて行った準公選制教育委員に立候補、当選した。6年78歳で早稲田大学大学院法学研究科の社会人入試合格話題となった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高田ユリ」の解説

高田ユリ たかだ-ユリ

1916-2003 昭和後期-平成時代の社会運動家。
大正5年1月2日生まれ。昭和17年母校共立女子薬専(現共立薬大)の助教授。25年主婦連合会にはいり,飲食品や容器危険性を告発する消費者運動を展開し,不当表示法制定や安全基準づくりに貢献した。平成元年主婦連会長。平成15年12月24日死去。87歳。新潟県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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