高舘(読み)たかだち

日本歴史地名大系 「高舘」の解説

高舘
たかだち

[現在地名]平泉町平泉 柳の御所

中尊寺東南東に位置し、東を南流する北上川に接する独立丘陵。同地にあった館は源義経居館の伝えから判官はんがん館ともよばれ、また藤原基成の宿館と同一視され衣川ころもがわ館ともよばれる。「吾妻鏡」文治五年(一一八九)閏四月三〇日条によると、同日源頼朝の命によって藤原泰衡は民部少輔基成朝臣の衣川館にあった源義経を兵数百騎で襲った。合戦は義経方の敗北となり、義経は持仏堂に入ってまず妻と娘の命を絶ち、自らも自害した。これによると、義経が自害したのは確かに藤原基成の衣川館であった。基成は前陸奥守、その娘は泰衡の母で、基成は平泉在住随一の貴族であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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