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高齢者所在不明問題 こうれいしゃしょざいふめいもんだい

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知恵蔵2015の解説

高齢者所在不明問題

住民登録や戸籍があっても実際には死亡していたり、所在が分からなくなっていたりする高齢者が多数いる問題。2010年夏頃から次々と発覚し、社会問題になった。
発端は10年7月28日、東京都足立区で、都内の男性最高齢とされる111歳の男性が自宅でミイラ化した遺体で見つかったこと。男性は30年以上前に死んだと見られるが、同居する家族が死亡届を出さなかったため、「生存」扱いのまま遺族共済年金や長寿者に贈られる金品などが支給されていた。このケースの発覚を機に、各地の自治体が高齢者の所在確認に乗り出したところ住民登録された住所地に住んでおらず行方不明になっているケースや、自治体が所在不明を把握しながら住民票を修正していないケースが多数発覚し、一部には年金の不正受給も見つかった。この他、戸籍が抹消されずに、江戸時代生まれの人が戸籍上で「生存」しているケースも各地にあった。
厚生労働省の10年の調査によると、85歳以上の年金受給者のうち現況届の提出者(住民票と年金登録の住所が異なる人など)を対象に無作為抽出した770人を訪問調査した結果、48人の死亡が判明、27人は行方不明の可能性があることが分かり、両者のうち23人に年金が支給されていた。この結果から、同省では、85歳以上の現況届提出者のうち健在が確認できないまま年金が支給されている人が800人程度いると推計している。

(原田英美  ライター / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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