普及版 字通 「鮑(漢字)」の読み・字形・画数・意味
鮑
16画
(異体字)
20画
[字訓] しおづけ・あわび・かわづくり
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は(包)(ほう)。〔説文〕十一下に「饐(す)えたる魚なり」とあり、うす塩につけこんだ魚の意とする。(えい)魚・窖(こう)魚といわれる方法である。腐臭の強いもので、〔釈名、釈飲食〕に「鮑は腐なり。埋すること淹(ひさ)しくして、腐ならしむるなり」とあり、〔周礼、天官、人、注〕に、江・淮の地で行われるという。「管鮑の交」で知られる鮑叔を、金文に叔(ほうしゆく)に作り、革に従う。はの初文で、柔革の工であったことが知られる。鮑叔はおそらく皮革によって産をなし、遂に斉の豪族となったのであろう。陶は古く缶(ふ)声であった。のち、鮑を「あわび」の意に用いる。
[訓義]
1. しおづけ、しおびき。
2. かわづくり、皮革の工。
3. あわび。
4. 字はまた・に作る。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕鮑 アハビ・ナマヅ・マス 〔字鏡〕鮑 セタハ・アハビ・シタミ
[熟語]
鮑魚▶・鮑肆▶・鮑人▶・鮑老▶
[下接語]
管鮑
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報