朝日日本歴史人物事典 「鮫島十内」の解説
鮫島十内
生年:嘉永5(1852)
明治期,天草富岡(熊本県)の漁師。篝火で誘魚する大沖鰯施網(十内網)の創始者。十内網は八田網,張逆網とも呼ばれた。十内はさらに網船の堅牢化や改良を計り五島,平戸へも出漁。明治26(1893)年米国シカゴの世界博覧会に八田網模型を出品し受賞。先祖が薩摩の出といわれる鮫島家は天草富岡町(苓北町)漁業の開祖といわれ,18代の十内まで400年にわたり漁業に尽力した。<参考文献>浦田忠男『富岡漁業史』
(田島佳也)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報