朝日日本歴史人物事典 「鳳林承章」の解説
鳳林承章
生年:文禄2.1.22(1593.2.23)
江戸前期の臨済宗の僧。寛永文化の担い手のひとりとして知られる。公家の勧修寺晴豊の子として生まれ,7歳で豊臣秀吉,徳川家康の政治顧問として有名な西笑承兌 の弟子となって,そのあとを嗣ぎ,鹿苑寺(金閣寺)の住職,さらに相国寺の第95世となる。後水尾上皇のもとでの宮廷サロンの一員として活躍しており,鹿苑寺には五山僧,公家のみならず,茶人,陶工,医師などさまざまな人々が集まった。寛永12(1635)年より34年間にわたる日記『隔冥記』は,この時期の京都を中心とした政治,文化をみるうえでの基本史料となっている。
(原田正俊)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報