黒穂菌(読み)くろぼきん(英語表記)smut fungi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黒穂菌
くろぼきん
smut fungi

黒穂病の病原性糸状菌のこと。農作物に大害を与える。担子菌類半担子菌綱クロボキン目 Ustilaginalesに属する菌類で,黒穂胞子の発芽の様式によって,クロボキン科 Ustitaginaceaeとナマグサクロボキン科 Tilletiaceaeに分けられている。オオムギやハダカムギにつく Ustilago tritici,トウモロコシのお化けをつくる U. zeae,コムギのナマグサ黒穂病菌 Tilletia triticiなどがある。このほか,多数の植物にそれぞれ異なる菌がある。

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大辞林 第三版の解説

くろぼきん【黒穂菌】

担子菌類クロボキン目の菌の総称。各種の被子植物に寄生して黒穂病を起こすほか、マコモノネズミ菌などでは寄生により膨らんだマコモの根茎部が食用とされ、また黒い胞子塊は古来塗り物の下地作りの塗料とされる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

くろぼ‐きん【黒穂菌】

〘名〙 担子菌類の一つ。菌糸は寄主の体内で発育し、寄主の開花・結実期に花部に達して種子を破壊し、黒色の厚膜胞子(黒穂胞子)を無数につけ、花部を黒色にかえる。ムギ、イネ、トウモロコシなどに寄生して黒穂病を起こさせる。マコモの幼稈に寄生したものは食用とし、胞子のできたものは、まこも墨といい、塗料や眉を引くのに用いる。黒穂病菌。

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