鼎沸(読み)テイフツ

デジタル大辞泉 「鼎沸」の意味・読み・例文・類語

てい‐ふつ【×鼎沸】

[名](スル)かなえの湯がわきかえるように、議論が盛んになること。また、大勢の人がやかましく騒ぎたてること。
「山東諸州―し、官と賊と交々こもごも勝敗あり」〈露伴運命

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精選版 日本国語大辞典 「鼎沸」の意味・読み・例文・類語

てい‐ふつ【鼎沸】

  1. 〘 名詞 〙(かなえ)の湯がわきたつように議論がわきたつこと。世の中が乱れて多くの人がさわがしくわめきたてること。また、さかんに楽器を奏し歌舞に興ずること。
    1. [初出の実例]「歌吹鼎沸及五更酔帰」(出典蔭凉軒日録‐文明一七年(1485)七月八日)
    2. 「既往十有余年開鎖和攘の説発り海内鼎沸(テイフツ)の時に当り」(出典:春雨文庫(1876‐82)〈松村春輔〉序)
    3. [その他の文献]〔漢書‐霍光伝〕

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普及版 字通 「鼎沸」の読み・字形・画数・意味

【鼎沸】ていふつ

わきかえる。乱れる。〔漢書、霍光伝〕今群下鼎沸し、稷(しやしよく)(国家)將(まさ)に傾かんとす。

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