ツクモグサ(九十九草)(読み)ツクモグサ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ツクモグサ(九十九草)」の意味・わかりやすい解説

ツクモグサ(九十九草)
ツクモグサ
Pulsatilla nipponica

キンポウゲ科多年草。北海道,本州中北部の高山帯に分布する。根茎地中直立または斜上し,上部は枯れた葉柄におおわれる。根出葉は花より遅れて展開し,葉身は2回3出羽状に分裂する。花茎は1本で長さ 15~20cm,根出葉に似た3枚の無柄の葉を輪生する。花茎や葉は初め長い白毛におおわれる。7月頃,花茎の先に1個の花が上向きに咲く。花は淡黄色で径 2.5~3cm,萼片は6枚で外面に長い白毛がある。おしべは多数。痩果紡錘形で長さ約 3mm,花柱は花後伸びて約 3cmとなり,黄褐色の毛を密生する。オキナグサ (翁草)近縁な植物である。

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世界大百科事典(旧版)内のツクモグサ(九十九草)の言及

【オキナグサ】より

…約30種が北半球に広く分布する。日本にはオキナグサのほかにツクモグサP.nipponica (Takeda) Ohwiがあり,北海道,本州の高山帯にまれに生える。【田村 道夫】。…

※「ツクモグサ(九十九草)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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