久賀保(読み)くかほ

日本歴史地名大系 「久賀保」の解説

久賀保
くかほ

大島郡の北西部、現久賀町大字久賀の地で、古くは国衙領であった。文治二年(一一八六)四月、周防の国衙領が東大寺造営のために寄進された時、この久賀保もそのなかに含まれていた。このことは「吾妻鏡」文治三年四月二三日条に、地頭職に任じられた鎌倉幕府の家人江所高信が官庫を開いて所納米を横領したことに対し、久賀保、日前ひくま保・由良ゆら(現橘町)の周防在庁官人が訴えた文書があり、次のごとくある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報