懸角(読み)カケツノ

デジタル大辞泉 「懸角」の意味・読み・例文・類語

かけ‐つの【懸(け)角】

《「かけづの」とも》平安時代以降、邪気を払うため、宮殿内の御帳台みちょうだい入り口左右の柱にかけたサイの角。のちにはじんの木で作り、両端に銀の金具をつけてつるした。御角みつの

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精選版 日本国語大辞典 「懸角」の意味・読み・例文・類語

かけ‐つの【懸角】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かけづの」とも ) 宮殿内の御帳台に配置する調度の一つ。邪気を払うため、御帳台の入口の左右の柱にかけた犀(さい)の角。後世は沈(じん)の木で作り、両端に銀の金具をつけ、丸紐(まるひも)でつるすのを例とした。みつの。
    1. 懸角〈類聚雑要抄〉
      懸角〈類聚雑要抄〉
    2. [初出の実例]「文台是沈、〈略〉有懸角一、納菖蒲根也、地敷筵為地敷、是又金銀也」(出典中右記追加‐寛治七年(1093)五月五日)

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