石城山遺跡(読み)いしすくやまいせき

日本歴史地名大系 「石城山遺跡」の解説

石城山遺跡
いしすくやまいせき

[現在地名]石垣市石垣

石垣市街地の北方約一・五キロ、バンナ岳南麓の石城山にあった一三世紀後半から一四世紀末頃のグスク時代の集落遺跡。石城山は標高約七九メートルの始新世石灰岩(宮良層)の独立小丘で、古来神聖な山として石垣島民の信仰を集めていたが、一九六〇年代に採石場となり、西端のごく一部を残して深く掘取られてしまった。七七年(昭和五二年)に発掘調査が行われ、上層は文化層、下層はシカ化石を中心とする動物遺体包含層であることが確認された。土器(八九パーセント)を中心に青磁・褐釉陶器・類須恵器、石斧・磨石、骨製品(尖頭器)出土。土器は壺形三片のほかは鉢形で、鉢形には把手を貼付するものと貼付しないものがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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