知恵蔵 「3つの過剰」の解説 3つの過剰 1999年版「経済白書」で分析された、雇用、設備、債務の3つの過剰。97年秋以降の不況の深化と共に、日本企業では経営困難が増幅され、リストラ圧力が高まったが、その背景にあるとされた長期的な要因。3つの過剰は相互に関連があり、「過剰設備の維持費の大部分はそこで働く人の人件費であり、雇用が別の方向で活用されれば、設備の処理は進む。逆に設備の売却などのリストラに伴う障壁を低下させれば、雇用の有効活用につながる可能性がある。また債務の中には、過剰設備への支払いとなっている部分がある。債務負担が軽減すればリストラを進めやすくなる可能性がある」としている。なお、2005年版「経済財政白書」では、バブル崩壊後10年超にわたり抱えた“負の遺産"である3つの過剰はほぼ解消したとされた。 (本庄真 大和総研監査役 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by