Ajax(読み)えいじゃっくす(英語表記)Asynchronous JavaScript + XML

日本大百科全書(ニッポニカ) 「Ajax」の意味・わかりやすい解説

Ajax
えいじゃっくす

Asynchronous JavaScriptXML略称。2005年2月にアダプティブ・パス社Adaptive pathのジェシー・ジェームス・ギャレットJesse James Garrettのエッセイ「Ajax:A New Approach to Web Applications」で初めて使われた。JavaScriptの組み込みクラスである「XMLHttpRequest」を利用した非同期通信を行う手法。Web2.0の技術としても注目されている。

 非同期通信を行うことから従来Webアプリケーションで行われていたようなページ全体を再読み込みする必要がない。そのためパソコン上のアプリケーションのような操作性がWebブラウザー上で実現可能となった。XMLだけではなく普通のテキストデータなども扱うことができる。

[藤島郁夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

知恵蔵 「Ajax」の解説

Ajax

ウェブで動的なアプリケーションを実現するための技術。従来、ウェブを使ってアプリケーションを実行する場合には、操作のたびに画面の更新が必要になるため操作が煩雑になり、一般的なパソコン用アプリケーションに比べて使いにくいのが問題点とされていた。こうしたことを解決するために、特別なソフトである「プラグイン」をウェブブラウザーに組み込む場合が多かったが、プラグインのダウンロードや組み込みが難しく、さらに別の問題を引き起こしたりしていた。Ajaxは、ユーザーの操作の裏で、画面を書き換えることなくデータの更新を行うことでプラグインを使わず、一般的なブラウザーだけで実現されたウェブアプリケーションでありながら、パソコン用アプリケーションに似た操作性を実現できるようになった。技術的には、1990年代後半から存在したものだが、Googleが公開した地図サービス「Google Maps」や電子メールサービス「Gmail」などで採用され、その機能と操作性が優れていたことから評価が高まった。Ajaxの名称は、技術コンサルタント会社であるアダプティブ・パス社のジェシー・ジェームス・ギャレットが、2005年2月に行ったセミナーの中で言及したことに由来する。

(斎藤幾郎 ライター / 西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「Ajax」の解説

Ajax

Webブラウザーが搭載しているJavaScriptのHTTP通信機能(XML Http-Request)を利用して、対話型Webアプリケーションを構築する技術。指定したURLからXMLドキュメントを読み込み、サーバーと非同期に通信することで、シームレスな環境を実現する。Googleマップのユーザーインターフェースに採用されたことで注目を集め、現在ではグループウェアやWebメールなど、多くのWebサービスのユーザーインターフェースで使用されている。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「Ajax」の解説

AJAX

 JavaスクリプトとXMLを利用して、パソコンのソフトのように快適に使えるウェブサービスを実現する技術です。必要なデータを先読みして高速な表示切り替えを可能にするなど、従来のウェブサービスにない快適な操作性を実現するのにひと役買いました。グーグルの「Gmail」や「グーグルマップ」などがAJAXを活用している一例です。

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

ホームページ制作用語集 「Ajax」の解説

Ajax

Webブラウザに実装されているJavaScriptのHTTP通信機能を使って、非同期通信とインターフェイスの構築などを行う技術の総称。。広義では、JavascriptはもちろんCSS・DHTML・DOM等動的にページを書き換える技術を含める場合もある。Ajaxとは特定の技術ではなく、次ぎの技術を組み合わせたもの。

出典 (株)ネットプロホームページ制作用語集について 情報

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