CAM植物(読み)カムショクブツ

デジタル大辞泉 「CAM植物」の意味・読み・例文・類語

カム‐しょくぶつ【CAM植物】

crassulacean acid metabolism plant夜間、開いた気孔から二酸化炭素を取り込んでリンゴ酸として貯蔵し、昼間デンプンを合成する植物。英呼称は「ベンケイソウ型の有機酸代謝を行う植物」の意。砂漠多肉植物着生植物に見られ、昼間は水分損失を防ぐために気孔を閉じる。CAM型植物。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のCAM植物の言及

【光合成】より

…ベンケイソウ科の植物では,夜間に気孔が開いてCO2を吸収し,これがリンゴ酸として蓄えられ,昼間は気孔が閉じてリンゴ酸が減少し,デンプンを形成するという日変化を示すことが古くから知られており,この代謝形式は,ベンケイソウ型有機酸代謝crassulacean acid metabolism(CAM)と呼ばれていた。C4植物の研究の進展の結果,C4植物では葉肉細胞と維管束鞘細胞との協調で2種のCO2固定反応が空間的に分けて行われているのに対し,CAM植物ではこの2種の反応が夜と昼というように時間的に分けて行われる,すなわち夜間PEPCによるCO2固定が行われ,昼間はこのCO2がカルビン回路で再固定されることが明らかにされた。CAM植物は乾燥に対する適応として特異的な代謝系をもつに至ったものと考えられる。…

※「CAM植物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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