OPCW(読み)オーピーシーダブリュー

デジタル大辞泉 「OPCW」の意味・読み・例文・類語

オー‐ピー‐シー‐ダブリュー【OPCW】[Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons]

Organisation for the Prohibition of Chemical WeaponsCWC化学兵器禁止条約)の実施のために、加盟国への査察などを行う国際機関。1997年発足。2013年、ノーベル平和賞受賞。本部オランダハーグ化学兵器禁止機関

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「OPCW」の意味・わかりやすい解説

OPCW【オーピーシーダブリュー】

化学兵器禁止機関(Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons)の略称。1997年に発効した多国間条約化学兵器禁止条約に基づき創設された国際機関で,化学兵器の禁止と拡散を防止するための活動を目的としている。条約に基づいて実際に査察活動を行う権限も持っている。化学兵器禁止条約は化学兵器の開発・生産・貯蔵・使用を全面的に禁止し,すでに存在する化学兵器および化学兵器生産施設を原則として10年以内にすべて廃棄すること,一定の設備を持つ化学産業施設に対する検証措置を行うこと等を定める。既存化学兵器の処分についても,1925年1月1日以降に他国領域内に同意なく遺棄した化学兵器については遺棄国に処分に必要な費用や技術の提供を義務付けている。条約には190ヵ国が批准・加入している(2013年現在)。旧日本軍が日中戦争時に中国に遺棄した化学兵器も対象である。本部はオランダのハーグ。2013年,ノーベル平和賞を受賞した。ノルウェーのノーベル賞委員会は,シリア内戦での化学兵器使用を例にあげ廃棄に向けた明確な取り組みと廃棄期限の遵守を求め,さらに世界の化学兵器の大半を保有しているアメリカロシアに廃棄を迫る声明を発表している。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「OPCW」の意味・わかりやすい解説

OPCW
おーぴーしーだぶりゅー

化学兵器禁止機関

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android