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化学兵器禁止条約 かがくへいききんしじょうやく Chemical Weapons Convention; CWC

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

化学兵器禁止条約
かがくへいききんしじょうやく
Chemical Weapons Convention; CWC

化学兵器 (毒ガスなど) の地球的規模での廃絶を目指した条約。正式名称は「化学兵器の開発,生産,貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約」 Convention on the Prohibition of the Development,Production,Stockpiling and Use of Chemical Weapons on their Destruction。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

化学兵器禁止条約

化学兵器の開発、製造、貯蔵、使用を禁止する条約。現有の化学兵器と製造施設の10〜15年以内の廃棄、原材料物質の軍事転用の監視、化学施設への抜き打ち査察も規定。1993年調印、97年発効。米ソが協調して90年6月、化学兵器破棄協定を締結。さらに湾岸戦争後の91年、イラクによる大量の化学兵器製造が判明、化学兵器の拡散への懸念から、ブッシュ米大統領(当時)が化学兵器全廃を表明。80年以来、難航していたジュネーブ軍縮会議の交渉が急進展した。ハーグ化学兵器禁止機関(OPCW)を置く。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

化学兵器禁止条約

世界的な化学兵器の全面禁止と不拡散をうたい97年4月に発効し、今年5月29日現在で184カ国が締約。日本は発効前の95年に批准している。締約国には米英仏ロ中の国連安保理常任理事国のほか、インドパキスタンイランなどの主要国も含まれるが、北朝鮮ミャンマー(ビルマ)、イスラエル、イラクなどは未締約国。

(2008-06-07 朝日新聞 朝刊 1社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

かがくへいき‐きんしじょうやく〔クワガクヘイキキンシデウヤク〕【化学兵器禁止条約】

《「化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約」の通称》サリンなどの毒ガスや枯れ葉剤など、化学兵器の開発・生産・貯蔵・使用を禁止し、保有する化学兵器の廃棄を定めた条約。廃棄は原則として発効後10年以内。1992年国連総会で採択、1993年1月130か国により調印、1997年発効。締約国は192か国(2016年3月現在)。査察を担当するOPCW(化学兵器禁止機関)がハーグに設立されている。CWC(Chemical Weapons Convention)。
[補説]未批准国のうちイスラエルは1993年に署名済み、エジプト・北朝鮮・南スーダンは署名していない。

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百科事典マイペディアの解説

化学兵器禁止条約【かがくへいききんしじょうやく】

〈化学兵器の開発,生産,貯蔵および使用の禁止ならびに廃棄に関する条約〉の通称。英語の略称はCWC(Chemical Weapons Convention)。1992年3月に国連軍縮会議において採択された。
→関連項目OPCW国際連合バイナリー兵器

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大辞林 第三版の解説

かがくへいききんしじょうやく【化学兵器禁止条約】

正称、化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約。化学兵器の根絶をめざすもので、広範で厳密な検証制度、遺棄化学兵器の撤去なども定めている。 1992年採択。97年発効。 CWC 。 → 化学兵器遺棄化学兵器

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

化学兵器禁止条約
かがくへいききんしじょうやく
Chemical Weapons Convention

化学兵器の開発、生産、貯蔵、使用などを禁止し、兵器および生産設備の廃棄を規定する、特定カテゴリーの兵器に限った包括的な軍縮条約である。第一次世界大戦で化学兵器(毒ガス)が大量使用され、その残虐性が認識されたことから、1925年に戦場での使用を禁止する議定書(化学兵器使用禁止議定書)が成立した。第二次世界大戦後、使用だけでなく生産も含む全面的な禁止条約に向けた交渉が続いた。しかし使用経験があり兵器としての有用性の認識があったことや冷戦下での疑心暗鬼から、アメリカとソ連が一方的な放棄を嫌ったこと、および除草剤や暴動鎮圧剤などとの区別、工業、農業、食品、製薬など化学剤の民生利用への支障の回避などが、障害になり難航した。しかしイラン・イラク戦争でのマスタードガス(イペリット)の使用に加えて、冷戦後に化学兵器など大量破壊兵器の拡散が懸念されるようになったことから条約実現への機運が高まり、1993年1月に化学兵器禁止条約が調印された。発効は、1997年4月29日で、同年5月に条約の実施・検証機関として化学兵器禁止機関(OPCW)がハーグに設立された。禁止対象は毒性化学物質とその前駆物質で、大まかにはマスタードガスなどのびらん剤、ホスゲンなどの窒息剤、青酸などの血液剤、サリンなどの神経剤等である。これらの化学兵器について加盟国は申告を行い、それに基づく冒頭査察による確認後、10年以内にその廃棄を完了しなければならない(4条、5条)。また締約国は、老朽化した化学兵器や1925年以降に締約国の領域に同意なく遺棄した化学兵器も廃棄しなければならない。日本は中国におよそ70万発の遺棄兵器があることを申告しており、1999年(平成11)に中国と覚書を交わし兵器の回収・廃棄を継続している(2009年までに4万7000発回収)。
 産業活動の面では、締約国は兵器の原料となりうる化学物質を民生用に扱う事業者の活動について申告し、物質および関連施設に検証措置を受け入れなければならない。対象化学物質は、兵器への転用リスクに応じて生産、移転(貿易)に異なる検証、規制が実施される。
 2009年5月時点で、188か国が加盟し、イスラエルとミャンマーが署名のみで未批准、アンゴラ、エジプト、ソマリア、北朝鮮、シリアの5か国が未署名である。これまでに化学兵器生産施設を申告したのは11か国、兵器の保有を申告したのはアメリカ、ロシアのほか、インド、韓国、アルバニアの5か国であった。兵器の廃棄は遅れており、とりわけアメリカとロシアの大量の残存兵器の廃棄が大きな課題となっている。[納家政嗣]

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