VAIO Z(読み)ばいおぜっと

知恵蔵の解説

VAIO Z

2015年2月16日に、VAIO株式会社から発売開始が発表されたパソコン。「VAIO」は、元々ソニー社がパソコン事業用に展開していたブランドだった。しかし、14年2月にソニー社がパソコン事業からの撤退を表明したことで、VAIOブランドを引き継ぐVAIO社が、同年7月に設立された。VAIO ZはVAIO社が一から手掛けた初のパソコンとなる。
VAIO Zには、自社が「モンスターPC」と称する13.3型ワイドタイプ(以降 VAIO Z)のノート型パソコンと、「モンスタータブレットPC」と称するタブレットにもなる12.3型のVAIO Z Canvas(以降 Canvas)の2種類がある。
モンスターと称する理由の一つは、高性能のCPU(中央演算処理装置)を搭載している点だ。VAIO Zには、インテル社の第5世代「Core i5-5257U」や「Core i7-5557U」といった、TDP(サーマル・デザイン・パワー)が28W(ワット)の高性能CPUが搭載されている。高性能なCPUほどTDPの値が大きく、一般的なノートパソコンは15W程度である。
一方、CanvasのCPUは、一世代前の第4世代 i7 Hシリーズであり、VAIO Zとは異なるが、それでも高性能のCPUであることに変わりはない。
その他、VAIO Z、Canvasともに「Iris(アイリス)」と呼ばれる高性能のグラフィックス機能を搭載している点もモンスターと称する所以である。
VAIO Zはディスプレーが約180度回転してタブレットに変形することも、特徴の一つ。Canvasは、マグネットで脱着可能なワイヤレスキーボードが付属しているため、ノートパソコンのように利用することもできる。更に、どちらのVAIOにも、ディスプレーに押し当てて操作するスタイラスペンが付属しているため、ペン入力も可能であるなど、様々な利用シーンに合わせて、変形させて使える点も魅力だ。
高性能のパソコンほど、筐体(きょうたい)も大きくなってしまいがちであり、デザインとの両立は難しいとされる。しかし、同社が「Z ENGINE」と呼ぶ、最小面積でメイン基盤を設計製造する「高密度実装技術」と、高性能CPUの高い熱量を放熱し、パフォーマンスを最大限に引き出す技術「放熱設計技術」の融合により、VAIO Zシリーズは、デザインの自由度とハイパフォーマンスの両立を実現している。
なお、VAIO社の本社は長野県安曇野市にあり、「安曇野FINISH」と呼ばれる最終工程では、専任の技術者が、傷や汚れから、キーボードやマウスの操作感なども含めた、約50項目に及ぶ徹底した品質チェックを一台ずつに対して行っている。
VAIO Zの価格は税別18万9800円から。ソニー社の公式サイト「ソニーストア」や家電量販店で購入できる。Canvasは15年5月発売予定で、価格は、20万円台後半になると予想されている(15年3月時点)。

(横田一輝 ICTディレクター/2015年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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