日本大百科全書(ニッポニカ) 「E3」の意味・わかりやすい解説
E3
いーすりー
アメリカ合衆国のロサンゼルスで毎年開かれる世界最大規模のコンピュータ・ゲーム関連の展示会。正式名称はElectronic Entertainment Expoで、Eで始まる3語にちなんでE3とよばれる。日本の東京ゲームショウ、ドイツのゲームズコムGamescomと並んで世界三大ゲーム見本市の一つである。年末商戦をにらんだ新作ゲーム機やソフトの発表・商談の場であり、2006年に家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」、2016年にスマートフォン用ゲームソフト「ポケモンGO」が発表されるなど、世界のゲーム娯楽市場の最新動向を知る場として注目度が高い。
初開催は1995年で、毎年5、6月ごろに開かれる。アメリカのゲーム会社などが加盟する団体「Entertainment Software Association:ESA」が主催する。会場はロサンゼルス・コンベンションセンターで、1997年と1998年のみジョージア・ワールド・コングレス・センター(ジョージア州アトランタ)で開かれた。入場は有料。当初、入場者はゲームメーカーや販売店などビジネス関係者に限定されていたが、インターネットの普及でソフトをネットから直接ダウンロードする消費者が増えたこともあり、2016年から一般消費者向けイベントを開催。2017年からは一般の入場も可能になった。テレビゲーム、パソコン向けゲーム、スマートフォン用のモバイルゲームやソーシャルゲームなどについて、最新ゲーム機やゲームソフトが展示され、来場者は実際にゲームを楽しむことができる。2016年のE3には内外の250を超える企業が約1600点のゲーム機やゲームソフトなどを展示した。入場者数は約7万人(2016)。
[矢野 武 2017年6月20日]