HIV訴訟(読み)エッチアイブイそしょう

百科事典マイペディア 「HIV訴訟」の意味・わかりやすい解説

HIV訴訟【エッチアイブイそしょう】

1980年代初めごろの非加熱輸入血液製剤投与によって,HIVエイズ・ウイルス)に感染した血友病患者や家族が,国と製薬会社損害賠償を求めて,東京と大阪で起こした薬害訴訟。両地方裁判所は1995年,国を含めた被告側の法的責任を認め,感染者の早期かつ全面的救済を図るための和解案を提示し,1996年に和解が成立した。その後,当時の厚生省における担当官や製薬会社の責任者,血友病の治療にあたった医師などが起訴された。第一審は前二者については有罪としたが,医師については,エイズの予見可能性の程度が低かったなどとして無罪とした。その後上訴。最終的に最高裁にて棄却され刑が確定した。
→関連項目エイズ(AIDS)菅直人血液製剤橋本龍太郎内閣薬事法

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