Xperia(読み)えくすぺりあ(英語表記)Xperia

知恵蔵 「Xperia」の解説

Xperia

Xperiaは、ソニーエリクソンが開発したスマートフォンのシリーズに与えられたペットネーム。日本においては、2010年4月に、NTTドコモから型番「SO-01B」として発売された。海外においては「XPERIA X10」の名でほぼ同じ製品が販売されている。
XperiaはGoogleが開発したAndroid OS(バージョン1.6)を搭載する。Android OSはアップルコンピューターiPhone OSや、ノキアSymbian OSなどと競争関係にあるスマートフォンのOSである。iPhone OSはアップル専用、Symbian OSはノキアを中心とする企業グループによって採用されているが、Android OSは仕様が一般に公開されており、特定の企業団体に所属しなくても自由に自社製品に組み込み、スマートフォンを製造することができる。ソフトウエアベンダーは、そのスマートフォンのOSに対応したアプリケーションを製造し、ユーザーは、それぞれのプラットホーム上に用意されたショップを通じて、アプリケーションを購入し、自分のスマートフォンで動作させることが可能となる。このオンラインショップの経営に関してはアップルが一日の長を持っているが、ショップでの販売を認めるための審査基準が厳しく、今後は無審査での販売が可能なAndroidショップに流れるのではないかと予想されている。
Android OSを搭載したスマートフォンは、Xperia以前にも存在していたが、デザインが洗練されておらず、iPhoneのライバルとは見なされていなかった。しかし、iPhoneと同等以上に洗練された外見を持つ本機が市場に投入されることにより、Android OS搭載スマートフォンが、iPhone OS搭載機に対抗し得る製品であることを認知させるきっかけをつくった。
なお、スマートフォンの開発競争で遅れをとったかに見えるノキア(世界最大のシェアを持つ携帯電話メーカー)は、10年4月に新型スマートフォン「N8」を発表し、今後もAndroid OS搭載機やiPhoneとシェアを争っていく姿勢を示している。

(高安正明  ITライター / 2010年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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