シェア(読み)しぇあ(英語表記)Johann Friedrich Schär

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シェア」の意味・わかりやすい解説

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しぇあ
Johann Friedrich Schär
(1846―1924)

ドイツの経営経済学者。スイス生まれ。師範学校卒業後、小学校、師範学校の教師、乾酪輸出業者、高等女学校校長、高等商業学校教師を経て、1903年チューリヒ大学の商業学教授となる。06年ベルリン商科大学教授に転じ、19年まで在任し、故国に隠退した。彼の最大の業績は、従来の商業に関する諸知識や諸技術を総合し、その中心となるべき商業経営学を科学的に体系化したことにある。その特色は、営利を否定する規範学説である点に求められる。彼はまた、簿記学説について物的二勘定学説を主張し、アメリカや日本の簿記理論に大きな影響を与えた。

[森本三男]

『林良治訳『シェアー簿記会計学』上下(1976、77・新東洋出版社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シェア」の意味・わかりやすい解説

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Schär, Johann Friedrich

[生]1846.3.21. ウルゼレン
[没]1924.9.25. バーゼル近郊フライドルフ
スイス生れのドイツの経済学者。 1865年ミュンヘンゼー師範学校卒業。 65~70年小学校,師範学校教育にたずさわった。 74~80年スイス・チーズ組合長。その後バーゼル高等商業学校で商業学を講じ,1903年チューリヒ大学正教授,06年ベルリン商科大学正教授,第1次世界大戦中は同大学学長。商業経営学の提唱と物的二勘定学説の完成とにおいて広く知られている。主著『商業経営学総論』 Allgemeine Handelsbetriebslehre (1911) ,『簿記および貸借対照表』 Buchhaltung und Bilanz (19) 。

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