ヒラメ筋(読み)ひらめきん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒラメ筋」の意味・わかりやすい解説

ヒラメ筋
ひらめきん

ふくらはぎを形成する下腿三頭筋(かたいさんとうきん)のうち、深層にある筋をいい、魚のヒラメ様に扁平(へんぺい)広大な筋腹をもつのが特徴とされている。浅層には腓腹筋(ひふくきん)が重なっている。ヒラメ筋は、腓腹筋の下方で腱(けん)に移行するあたりの両側にわずかに露出している。ヒラメ筋の起始部は下腿骨頭付近から1本の腱で始まるが、下方は腓腹筋の腱と合して踵骨腱(しょうこつけん)(通称アキレス腱とよぶ)をつくる。

[嶋井和世]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒラメ筋」の意味・わかりやすい解説

ヒラメ筋
ヒラメきん
soleus

腓腹筋とともに下腿三頭筋を構成する筋肉。腓骨頭と腓骨後面,脛骨のヒラメ筋線と内側縁,およびこの両者の起始部の間に張る腱弓から起り,幅の広い厚い腱板をつくり,腓腹筋とともにアキレス腱につながる。直立したときに下腿をうしろに引いて支える。代表的な赤筋で,主として姿勢保持にあたるといわれ,脛骨神経支配を受ける。

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改訂新版 世界大百科事典 「ヒラメ筋」の意味・わかりやすい解説

ひらめ筋 (ひらめきん)

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世界大百科事典(旧版)内のヒラメ筋の言及

【アキレス腱】より

…下腿三頭筋は,ふくらはぎの膨らみを作る筋で,したがってアキレス腱とともに,下腿の後面で皮膚の上からよく触れることができる。下腿三頭筋は,その名の示すとおり三つの筋から成り,最も表層にある腓腹筋には大腿骨下端の内外両側より起こる内側頭と外側頭があり,その深層に扁平で幅の広いひらめ筋がある。下腿三頭筋の作用は,アキレス腱を介してかかと(踵)を挙げ,また,つま先を下げる(足の屈曲)。…

【筋肉】より

…赤筋は反対に,細胞質のなかは筋原繊維に乏しく,収縮は緩慢であるが疲労しにくい。ヒトでは,姿勢の保持に関係する筋肉や下腿三頭筋のひらめ筋は赤筋の代表的なもので,また腓腹筋は白筋の代表的なものである。
[筋肉と再生]
 横紋筋にしても平滑筋にしても,原則として生後は分裂によってその数が増えることはない。…

※「ヒラメ筋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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