プライベートブランド(読み)ぷらいべーとぶらんど(その他表記)private brand

翻訳|private brand

デジタル大辞泉 「プライベートブランド」の意味・読み・例文・類語

プライベート‐ブランド(private brand)

スーパー・デパートなどがみずから企画生産して販売する独自のブランド商品。一般にメーカー製品(ナショナルブランド)より割安になる。商業者商標自家商標自主企画商品PB

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「プライベートブランド」の解説

プライベートブランド(PB)

スーパーなどが独自に企画し、メーカーに製造を委託した商品。大手メーカーの商品に比べ、広告宣伝費流通コストが抑えられるため、低価格で販売できる。小売業者にとって客のニーズをきめ細かく反映させることが可能で、メーカーも製造した全量を引き受けてもらえるメリットがある。消費者の節約志向の高まりもあり、新規参入が相次いでいる。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

知恵蔵 「プライベートブランド」の解説

プライベート・ブランド

卸や小売といった流通業者が開発したブランド。製造業者が自社製品につけるナショナル・ブランド(NB:National Brand)とは区別される。流通業者が自ら企画した製品を、仕様書によって外部の製造業者に生産させるためには、相当量の発注が必要となることから、大手チェーンストアの開発するプライベート・ブランド(PB)が多くなる。PBはNBに対する低価格追求や収益の確保といった目的で導入されることが多いが、製造方法や原材料にこだわった差別化製品として開発されるものもある。「無印良品」などはその一例。消費者のブランド志向が高いこともあって、英国などに比べて日本の小売業がPB商品を販売する比率はそれほど高くないが、1990年代の急激な円高に対応して開発輸入(仕様書に基づき海外の工場に生産を委託した製品を、輸入すること)を積極的に進めたこともあり、徐々にではあるが日本でもPB比率が高くなってきている。SPAの成長もまた、PB開発促進の要因となっている。

(懸田豊 青山学院大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プライベートブランド」の意味・わかりやすい解説

プライベート・ブランド
ぷらいべーとぶらんど
private brand

PB。自主企画商品。スーパー、百貨店、問屋などの流通業者が自分で企画し、自分で生産するか、仕様書発注にもとづいてメーカーに生産させ、自店のブランドをつけた商品。西友の無印良品のようなノーブランド商品を含めることもある。ストア・ブランド(SB)ともいう。これに対し、大手メーカーのブランドはナショナル・ブランド(NB)という。PBもSBも、NBの希望小売価格の半値から2、3割引きということが多い。コストの低い海外の工場などへの大量発注、買い取り契約、宣伝・広告をしないことなどで安値を実現する。家電など強力なNBのある品種での小売業の自主企画商品をSB、強力なNBのない品種(たとえば衣料品)などでのそれをPBと区別することもある。

[阿部誉司文]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プライベートブランド」の意味・わかりやすい解説

プライベート・ブランド
プライベートブランド
private brand; PB

百貨店やスーパーマーケットなど,小売業者がみずから開発して販売する商品につける独自ブランド。 PB,ストア・ブランドともいう。各店共通のメーカーブランドやナショナル・ブランドと区別される。一般的に品質に対する信頼度はナショナル・ブランドが圧倒的に高いが,広告宣伝費をかけず,計画発注,計画生産による原則完全買取りでコストダウンをはかるため,一般に低価格となっている。最終的には差別的な品ぞろえを実現し,それによってより大きな市場競争力を獲得することを目指す。アジア諸国で生産された開発輸入品をプライベート・ブランドとして販売する場合も多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「プライベートブランド」の意味・わかりやすい解説

プライベート・ブランド

百貨店,スーパー,生協等の流通業者が自社商品に独自につけるブランド。単にPBとも。自社の顧客のニーズに合わせて商品企画を行い,メーカーに生産を委託するケースが多い。ナショナル・ブランド(メーカー・ブランド)と比較して安価な場合が多く,近年の組織的小売業者の台頭を背景に目覚ましい成長を遂げている。最近では品質を訴求するプレミアムPBが登場してきた。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

流通用語辞典 「プライベートブランド」の解説

プライベート・ブランド【private brand】

卸売業者または小売業者が、自ら開発し販売する商品群のことで、通常PB商品と略している。またストアー・ブランド(SB商品)ともいう。PB商品の対象となる商品は、販売期間が長く量的にも多くまとまっているステープル商品群を開発対象とすることが多い。開発方式としては、(1)自社で企画し、商品の内容を明示した仕様書によって発注する、(2)メーカー商品に独占的に自社ブランドをつけて販売するという2つの方法がある。

出典 (株)ジェリコ・コンサルティング流通用語辞典について 情報

ブランド用語集 「プライベートブランド」の解説

プライベート・ブランド

プライベート・ブランドとは小売業者や流通業者によって企画販売される製品ブランドのことをいう。PBと略される。店名がその製品名に採用されている場合は特にストア・ブランドと呼ばれることがある。

出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報

とっさの日本語便利帳 「プライベートブランド」の解説

プライベートブランド(PB)

流通業者(スーパー・百貨店)が自主的に設定した商標。反対はナショナルブランド(NB)。〈活用例〉最近の流通業界では、プライベートブランド導入が価格競争の決め手だ

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

世界大百科事典(旧版)内のプライベートブランドの言及

【ブランド】より

…また,ブランド名,ブランド・マークのうちで,その排他的使用が法的に保証されているものは,商標(トレード・マーク)と呼ばれている。ブランドは,それがメーカー(製造業者)に属するか,流通業者に属するかによって,メーカー・ブランドとプライベート・ブランドprivate brand(PBともいう)に分けられる。前者は,メーカーが自社の製品に対して使用するものであるのに対し,後者は,大型小売店,問屋などの流通業者がみずからが販売する製品に対して使用するものである。…

※「プライベートブランド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android